昔2種類のコーヒー豆を購入した際、どちらも品種欄に「ブルボン」と書いてありました。
それぞれグァテマラ産とタンザニア産で、「産地は違うのに品種は一緒なのか？」と、そのときは不思議に思いました。（ちなみに、“品種”はコーヒー豆の“銘柄”のことではありません）
そこで今回は、ブルボンという品種についてご紹介します。
ブルボンとは、様々あるアラビカ種の中の1品種
まず大前提として、コーヒー豆は、コーヒーノキという植物から採取することができます。そしてコーヒーノキには、大きく2種類があるのです。
1つは「アラビカ種」というもので、もう1つは「カネフォーラ種」です。カネフォーラ種は、ロブスタ種とも言われています。
コーヒー豆の専門店などで買える銘柄や、よく聞くブルーマウンテンなんかは、アラビカ種です。アラビカ種のほうが、香りも味もクオリティが高いことで知られています。
一方でカネフォーラ種は、缶コーヒーやインスタントコーヒーなどに使われます。カネフォーラ種はさらに分類できるものの、ほぼロブスタ種という品種しか流通していません。なので、ロブスタ種と呼ばれることが多いんです。
アラビカ種はもっと細かく品種が分かれています。そのうちの1つが、今回のテーマである「ブルボン」です。こちらの図をご覧いただけるとわかりやすいでしょうか。
そしてさらに、ブルボンの中でも産地によって銘柄が分かれます。ブラジルの「サントス」は特に有名なブルボン品種の銘柄です。
ブルボンの風味の特徴は？
ブルボンの特徴は、香ばしく、コクと濃厚感がありながらも、まろやかな甘味を楽しめることです。
たとえば、「モカ」という品種ははっきりとした味わいがあるので、ブルボンと飲み比べてみると、ブルボンのもつ風味をより感じられるのではないでしょうか。
近年は希少な品種となった純粋なブルボン
ブルボンはよく聞く品種ながらも、品種自体あまり強くないため、生産性は低いことで知られています。ブルボンと他の品種をかけ合わせて品種改良していることが多く、純粋にブルボンだけから作られる銘柄はとても少ないのです。
先程ご紹介したブラジルの「サントス」は、ブルボンだけから作られている希少なコーヒーです。もし他にもティピカ種やカツーラ種などを含まない純粋なブルボンの銘柄を見つけたら、ぜひ味わってみてください！
